アニメ・コミック

【映画】千年女優

今敏と押井守の作品って,現実と空想や妄想の世界をよく扱っていて,ちょっと見似てるけれども,よく考えると違うような気がする。

千年女優を見て改めて感じたんだけど,今敏の場合は,現実と空想・妄想の世界は混ざってる。表裏一体でもなくて,コーヒーとミルクが溶け合うように混ざってる感じ。
今敏の作品は,パーフェクト・ブルーと,この千年女優しか今のところ見てないので,違うという意見もあるかもしれないけれども。

押井守の場合は,現実とあちらの世界は常に対比するもの,に見える。対立してるわけじゃないけど,水と油くらいにはくっきり別れている。この世と彼岸みたいな感じ。
それで,この世だと思っていたら,実はあの世でした。で,あの世から生還しました,という話が多いように感じる。(うる星やつら―ビューティフル・ドリーマー,ゴースト・イン・ザ・シェル,アヴァロン,イノセントなど)
単に自分の印象だけかもしれないけれども。

自分がそういう話を書くなら,今敏の方になっちゃうだろうなあ。
まー,それだけの話です。
そんでここからがネタバレ。読みたい方は反転して読んでください。

千年女優見てて,ちょっとティム・バートン監督のビッグ・フィッシュを思い出した。評価的にはビッグ・フィッシュのほうが上なんですが。
最後の彼女の台詞がねえ……。
幸せな人生だったと思うけど,その自己完結っぷりって……結局,鍵の人って必要ないんじゃないの?
それって寂しくないのかな?とちょっと思った。

(2006/12/11記・再掲)

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【映画】鉄コン筋クリート

ネットでの評判によると,良否まっぷたつなこの作品。
私としては,まずまずの良の6点。
小ネタ多いし♪
作中の遊園地の回転木馬がなぜか馬じゃなくて豚。しかも額に「肉」,前足に1本ずつ「豚」「足」の文字(爆笑)
ただ,子どもが主人公だと思っていたら,思いのほかバイオレンスでした……小学生には見せたくないかも。

駅には「国鉄」の文字,コンビニはない,誰も携帯持ってない,車は昭和40年代(Kさん情報),主人公たちは宇宙戦艦ヤマトのTシャツを着ていて,でも監視カメラはある。
時計台のからくり時計はガネーシャで,町の飲み屋(の近く?)ではインドネシアの影絵やってて,小紅兵のでかい壁絵があって,看板は日本語,ヒンズー語,ハングル……いったいここはいつでどこ?
というのが,舞台となっている宝町。
この宝町の造形は好きです。色調とかタッチとか。
くすんだタイガーバームガーデンみたいな感じといいますか。
それが3DCGというあたりが日本らしいですね。
ちょうど鉄コン筋クリートが始まる前にモンスターハウスとシュレック3のCMをやっていましたが,こちらは実写と見まごうような写実性を追求する路線に向かっていて,3DCGが3DCGに見えないように,あくまでも2次元的な表現に拘る日本のアニメとは方向性がかなり違うと思います。

その他,特筆すべきはシロ役の蒼井優。
私はテレビを見ないので,
蒼井優? 誰それ? どーせアイドルでしょー? もう一人の主役はジャニーズの人だしー。
くらいしか思ってませんでした。
が,あの表現力はすばらしい!
クロ役の二宮和也も普通によかったです。
他にも意外な人が出ていました。宮藤官九郎とか大森南朋とか本木雅弘とか。
理想はベテランのプロの声優さんなんですが,俳優・タレント・お笑いの人だとプロモーションが楽という旨みもあるので最近多いのかなあと思ってます。宮崎駿の思想は別にして。

物語の前半は主人公たちが飛んだり跳ねたりしててその動き自体も面白かったのですが,後半になると精神世界の話になってきまして,ああ,ここにもエヴァの影響が…と思ってしまいました。
微妙にネタバレすると,エヴァというよりはゲド戦記(アニメじゃなくて)の1巻なんですが。
(映画館にて鑑賞。2006/12/31記・再掲)

追記:「ゲド戦記」はアニメじゃなくて原作のほうです。アニメは未見。
アーシュラ・K. ル=グウィン、好きなんです。

 

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【アニメ】serial experiments lain

有料動画配信でうっかり見てしまいました。
どっかで聞いたことあるようなタイトルだなあ……と思ったら、かぼスさんの日記だったんですねえ。こちらはゲームだったのですが。
エヴァ以降、なのかな。こういう話が多いですなあ。嫌いじゃないけどね。自分探しと世界再構築。
世界再構築についてはアニメだけでもなくて、マンガも増えてるような気がするなあと思ったところ、頭に浮かんだマンガの作品は世界が終わる話、または世界を壊す話ばかりでした。世界が終わる、世界を壊す、というのも結局、世界を再構築する物語の一環であることは間違いないでしょう。
アニメとマンガに関して、特にそういうのって多いなあと思います。小説に関しては自分の読書量が足りないこともあるかもしれませんが、そうは思わないし、海外の映画なんかにしてもそうは思わない。邦画に関してはそこまで増えたとか多くなったとは思わないけれども、ないわけではない。それが昔からあったのか、それともアニメやマンガの影響を受けて出てきたものなのかは、私には不明ですが。
あちこちのバグをちまちま修正して、挙句に何がなんだかわからなくなったりして、関係者一同雁首そろえて「どうなってるの?」「さあ……」みたいなことになっちゃって、破綻することすら叶わないのが現実なわけで、OSを入れ替えるように世界を壊して新しくするっていうのは実にすっきりしてわかりやすそうでよろしい。ただ、入れ替えたところで修正の修正でごちゃごちゃになるのは時間の問題なんですが(笑)
で、なんで自分探しと世界再構築がセットになってるかっていうと、今更私が言うまでもなく成人するための通過儀礼なんでしょうねえ。
そういう作品が増えてるっていうことは、結局、みんな大人になりたいってことなのかなあ。
(ネットにて鑑賞。2005/03/19記・再掲)

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【映画】ファインディングニモ

面白かったし、単純な中に色々な問題が詰め込まれていて、よく出来てた。というのはわかる。
でも単純に、友人宅で途中までしか見てない「アイス・エイジ」の方が笑えると思う。
友人宅では「お母さん! あの子ども怖かったねー!!」と歯科医の姪っこが話題になっていたようだ。
確かにあれは怖いよ。矯正器具つけた人って怖いよ。踊る捜査線の映画の方の小泉今日子とかね。なんでなのかな?
(レンタルにて鑑賞。2004/09/25記・再掲)

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【アニメ】プラネテス

以前お勧めされたんで見てみる。原作もちょびっと読んだことあったし。
タナベ嫌い。第1話の印象悪すぎ。
ブラックジャックによろしく(漫画の方。話としてはよくできてるし、良い作品だとは思うけど)も同じ理由で読んでてムカついたんだけど、私は仕事をしていてプロ意識のない(低い)人って嫌いなんだな。人としてのモラルはもちろん必要だけど、正義とか悪とか自分がどう生きるべきかとか、他の人間の生死に関わらないレベルのモラルより、人間の生死に関わる仕事であるならなおさら仕事を確実にできるようになるのが先でしょう。権利を主張するなら、まず義務を果たせ。文句があるなら、一人前になってから言えっちゅー話ですな。
アニメで観るよりは漫画読んだ方がいい作品のような気がする。アニメは時間がかかりすぎてどうも面倒くさい感じがする。
(レンタルにて鑑賞。2004/09/25記・再掲)

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【映画】ハウルの動く城

昨夜(2005年1月8日)、ハウルの動く城を見に行ってきた。
動画は相変わらずの質の高さで、CGも多用していると思うのだが、それをそれっぽく見せてないと思う。CGにはそれほど詳しくないのでひょっとしたら、私がCGだと思った箇所は勘違いなのかもしれないけど。
色調のせいか、キャラクターや背景の書き方が、1980年代くらいの、アニメに勢いのあった頃に復調しているような気がしてちょっと懐かしかった。作画レベルは当然当時よりも高いんだけど。

カルシファー自体は好きなキャラだけど、幼稚園児がお絵かきしたような造形なのは微妙。あれってもうちょっとなんとかなったような気もするし、あれがわかりやすいといえばそうなのかもしれない。……うーん、微妙。
ヒンというブス犬はよくぞこういう造形にした!と拍手したいくらいの出来で、動きが本当に犬っぽくてよくて、演出もよかったので、ヒンが出てくるたびに観客から笑いがこぼれていた。

賛否両論のある声優については、文句はない。
倍賞千恵子さんだからこそ、18歳から90歳まで、作中ころころ姿が変わるソフィを演じきれたんじゃないかと思うし、木村拓哉さんについても、彼に特有のちょっと生意気そうな感じを抑えまくっていて最初「これ、木村拓哉?」と思ったくらい。美輪明宏演じる荒地の魔女は思ったより出番が多い、というよりずーっと出ずっぱりで、これまた途中でキャラクターの年齢が変わるために声の調子も変えている。
こういうのはやっぱり実際に年齢を重ねていて、かつ現役で仕事しているような人だから出せる声なのかなと、倍賞さん、美輪さんについて思った。

原作は読んでないから的を外しているかもしれないが、話を端折りすぎた感じがする。エピソードが足りなくて、登場人物の心情の変化や行動がとっぴに見えるので、どうしてもご都合主義に見える。
特にラストの脇役キャラにキスしたときのエピソードは「なんじゃそら!!」と一徹返しをしたくなるほどであった。
で、私としてはなぜソフィがハウルに惹かれるのかわからない。ハウルなんて顔だけでしょ、そりゃ魔法使いとしてはたいした腕かもしれないけど、と思ってしまう。最初のハウルの登場シーンなんて、私がソフィだったら殴ってるよ絶対。物語の後になっても性格いまいち掴めないし。

よって点数は4.5/10。
レイトショーで見に行ったので\1,200で済んだからまあいいかという程度だけど、これに\1,800払うなら他のに行くほうを、私なら選ぶ。
一緒に見に行った友人は至極満足していたようなので、評価も人によってはかなり違うんだろうなあ。
(映画館にて鑑賞。2005/01/09記・再掲)

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